ブランドサイトを制作する時に注意すること

DATE
2021.08.17
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SHIROではWeb制作会社として日々色々なご相談やご依頼をいただいているのですが、ひとことにWebサイト制作といってもさまざまな形式があります。

店舗のWebサイトからコーポレートサイト、Webメディアなど、また同ジャンルのWebサイトでも目的が全く異なり、集客だったり採用だったりファン創出だったりコミュニケーションコストの削減だったりと色々な内容があります。
その中でも今回はSHIROが得意とする、ブランドのWebサイト制作時に気をつけるべき内容をご紹介いたします。
※ここでのブランドとは、ハイブランドや有名な商品というものではなく、市場競争の中で機能的優位性だけで勝負しているのではなく、自身のジャンルを確立し商品やサービス、または企業自体に好意を持ってもらっている(or目指している)企業や店舗を指しています。

ブランドサイトの目的とは

ブランドがWebサイトを制作する際、その目的は大きく以下のような内容があります。

ブランドの認知

ブランド自体の認知度を向上させるためのWebサイトです。
まず自ブランドを知っていただくためにはユーザーにWebサイトへ訪れていただく必要があります。そのため、サイトコンテンツは当然のことながら流入施策をいかに行うかを検討してければなりません。
特にブランド化を狙う場合、その大小はあれど、たいてい独自のジャンルや新たな市場を築こうとしています。オーソドックスなSEOや競合調査があまり効果的でないケースもあります。
そのため、まずはしっかりと自社の強みや価値、参入する市場を理解する必要があります。

世界観への理解と共感

ブランド体験(Brand Experience)を向上するためにはその世界観や価値観をユーザーへ伝え続け、共感していただく必要があります。
ユーザーに商品やサービスの機能的優位性で選んでいただくのではなく、自ブランドの考えや目指す場所に共感し、ブランド自体への理解を深めていただくことでブランドとユーザーの関係性を構築していくことができます。

ファンの創出

ブランドはブランド体験(Brand Experience)を向上することで、ユーザーが購買者/利用者ではなく、ファンとなっていただくことを目的にしなければなりません。
そのためWebサイトでも一貫した世界観の設計を行いユーザーのブランドに対するイメージを構築していく必要があります。

ロイヤルティの獲得

自ブランドの商品購入やサービス利用後もWebサイト上でのお客さまとのコミュニケーションを続け関係性を構築することで、ロイヤルティを高めていくことができます。

ブランドサイトの目的
目的が達成されるためのコンテンツが揃っているか

ブランドサイトで伝えるべきこと

ブランドサイトの目的をお伝えしましたが、実際に目的を達成するためのWebサイトにするには以下のような情報をユーザーへ届ける必要があります。

  • 商品の特徴をすぐに体感できる
  • 世界観を体感できる
  • ブランドが大切にしていることが理解できる
  • 既存のユーザーを大切にしている

Webサイトに訪れたユーザーが、ブランドの世界観や価値観をすぐに理解できるわかりやすい動線設計やデザインとコンテンツ。そして集客やセールスだけを目的としたWebサイト構成ではなく、既存のお客さまのサポートやさらなる関係性構築を考えた設計でないといけません。

ブランドサイト制作時に気をつけるべきこと

上記内容を踏まえ、実際にコンテンツづくりにおいて気をつけるべき内容をピックアップしています。

ビジョンや世界観を整理する

そのブランドに触れたとき、どういったイメージを持っていただきたいのか。
そのブランドを通じてどのような世界を創り出していきたいのか。
どのようなユーザーにブランドを知ってもらいたいのか。
など設立動機や目標など、Webで表現するためのメッセージを整理する必要があります。

ビジョンや世界観を整理する
世界観を整理する

メッセージや世界観に一貫性をもたせる

Webサイトで語るブランドのメッセージが実際の商品に反映されていなかったり、オフラインの体験とWebサイトの世界観にずれが生じてしまうと、お客さまはそのブランドに一貫性を感じられず、約束を破られた気分になったり、商品のスペックでしか選んでいただけなくなります。
Webサイトを制作する際は、記載している内容がWeb領域外まで一貫しているか、ブランドのトンマナは共通の世界観を持っているかなど充分に検証する必要があります。
※ブランドの人格やムードボードなどを作り社内で共有しておくと一貫性を保つのに役立ちます。

流入導線から設計する

これから商品やサービスのブランド化を目指す場合、大抵のケースではWebサイトへの流入経路が確立されていないはずです。どういった経路でお客さまに見ていただくのか。どんなキーワードで検索していただくとマッチしやすいのか。などWebサイト外の導線設計も構築する必要があります。
また、ブランディングが上手く機能しているブランドも、どのような経路で何を目的とし、どんな心理状態でユーザーがサイトに訪れるのかを意識した設計をすることで、お客さまの体験をより一層良いものにすることができます。

機能説明に力を入れすぎない

情報が少なすぎるのも問題ではありますが、機能性だけを羅列してもお客さまの共感は得られません。機能的優位面を訴求すればするほどお客さまは機能だけで他社と比較してしまいます。
機能的優位性の説得による購入を狙うのではく、なぜこのブランドを立ち上げたのか。ブランドとしてどういったことを大切にしているのかなど、エモーショナルな共感によって好意を抱いてもらい、その上でお客様の課題をどう解決することに役立つのかを訴求することが必要です。

長期的な運用プランが必要

Webサイトもブランドも設計と同じく、もしくはそれ以上に運用が大切です。
公開するとWebプロジェクト自体が失速してしまうケースをよく見かけますが、大まかな年間運用計画くらいは立てたほうがよいでしょう。

(おまけ)ブランドサイトとして効果の高いコンテンツ例

※あくまで例です。そのブランドによって異なるので下記のコンテンツを作れば良いというものでは決してありません。

  • ブランドの歴史やストーリー
  • 創業者や経営者のメッセージ
  • ブランドが目指す、実現したい世界観
  • ブランドの大切にしていること(お客さまに対する約束表明)
  • ブランドの存在意義

ブランドのWebサイトの制作における注意点を一部ご紹介しましたが、ブランドの設計にはオフラインも含めた一貫性のある体験設計が必要不可欠です。
SHIROではWebサイトを中心としながら、Web領域外も含めたブランド体験やビジネスのデザインをお手伝いしています。

KOJI MINOHARA

CEO / Shiro Inc.

KOJI MINOHARA