UXデザインの良い例・悪い例とは?成功につながった企業の事例も紹介

DATE
2023.09.13
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UXデザインとは、製品やサービスを通して得られるユーザー体験を重視する考え方です。UXデザインにこだわった結果、ビジネスが成功した事例も多くあります。

この記事では、UXデザインの良い例から悪い例、企業の成功事例まで具体的に解説します。UXデザインを自社のビジネスに取り入れたいと考えている担当者は、ぜひ参考にしてください。

UXデザインの基本知識

UXは「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」の略であり、ユーザー体験のことです。UXデザインとは、ユーザー体験を重視したビジネスの設計を意味しています。

製品やサービスそのものではなく、製品やサービスによってユーザーにもたらす体験を重視する考え方です。製品やサービスを通して魅力的な体験を提供できれば、ユーザーに満足感を与えられます。ビジネスの成功をおさめるには、ユーザーの満足度を高める施策は不可欠です。

UXデザインの重要性

UXデザインが重要である理由は、ユーザー自身が物理的な価値以上に体験を重視するようになったためです。ユーザーのニーズに応えて魅力的な体験を提供できれば、製品やサービスの売上も伸びやすくなります。製品やサービスの性能で差をつけるのは難しくなっていますが、特別な体験を提供できれば競合他社との差別化を実現できます。

UXデザインを考える際のポイント

UXデザインを考えるうえでは、何を意識したらよいのでしょうか。ここでは、UXデザインを考える際のポイントを解説します。

ユーザーの視点から考える

魅力的なUXデザインを実現してユーザーによい体験を提供するには、ユーザーの視点に配慮する必要があります。ユーザーが何を考えているのか理解を深めましょう。具体的には、ユーザーが製品やサービスをいつどのようなときに利用したいか把握する必要があります。ユーザーの立場に立ち、何が求められているか考察してください。

ターゲットを考える

UXデザインを考えるうえでは、自社の製品やサービスのターゲットについて具体的にイメージする必要があります。年齢、性別、家族構成などをはじめとし、ターゲットとなるユーザーの属性を具体的に明らかにしましょう。ターゲットが明確になれば、ニーズもより把握しやすくなります。

分析・評価をする

よりよいUXデザインを実現するためには、分析や評価にも力を入れる必要があります。分析や評価においても、ユーザーの視点を意識しましょう。たとえば、実際に自社の製品やサービスを利用した人の体験談や意見を聞くと、自社の従業員が気づかなかった改善点が明らかになる可能性もあります。分析や評価の結果を踏まえ、改善を加えてください。

UXデザインの良い例

良いUXデザインに対しては、ユーザー自身が「使いやすい」や「楽しい」といったポジティブな感想を抱きます。そのような体験を提供できるUXデザインは、特に優れているといえるでしょう。

そのようなUXデザインを実現するには、分かりやすさや見つけやすさなども重視する必要があります。ユーザーが魅力を感じる体験にはさまざまな要素が含まれているため、それらを考慮してUXデザインを行いましょう。

UXデザインの悪い例

ユーザーの視点による考察が行われておらず、企業の視点のみから作られた製品やサービスはUXデザインに問題があるケースが多いものです。一見デザイン性が高くておしゃれな見た目でも、ユーザーにとって使いにくければ魅力的な体験は提供できません。直感的に操作できない場合やそもそも機能が複雑で分かりにくい場合も同様です。

ユーザーの視点から作られていない製品やサービスは満足度が低く、売上にもつながりにくくなってしまうでしょう。

UXデザインの成功事例7選

UXデザインの設計に成功している企業は多数存在します。ここでは、具体的な成功事例を紹介します。

Amazonの事例

世界中にサービスを提供しているAmazonのECサイトは、UXデザインが優れています。たとえば、過去の購入履歴をもとに素早く商品を購入できる機能があり、気に入っている商品を何度も購入したい人から支持されています。

また、見ている商品と関連する商品を自動的に表示する機能も人気です。商品を探す際の手助けになり、ユーザーは自分にとってより魅力的な商品に出会いやすくなっています。ユーザーの視点からさまざまなサービスを取り入れた結果、多くの顧客を集めることに成功しました。

ZOZOTOWNの事例

ファッションに特化した通販サイトであるZOZOTOWNでは、ユーザーが自分に合う服を選ぶためのサービスを提供しています。たとえば、バーチャル試着サービスを提供し、気になっている服が本当に自分に合うか確認できるようにしています。

また、ZOZOTOWNが提供しているアプリの「WEAR」も、ユーザーの視点を意識したサービスです。ファッションに関するキーワードで検索すると、さまざまなコーディネートを発見できます。コーディネートで着用されているアイテムは、ZOZOTOWNで購入可能です。

LINEの事例

無料で利用できるチャットアプリのLINEは、誰もが直感的に利用できるUXデザインにこだわっています。その結果、若い世代から高齢者まで、幅広い年齢層のユーザーを獲得できました。日本国内において、大多数の人がLINEを使用しています。

また、メッセージをやり取りできるチャット機能だけでなく、ユーザーが必要とするさまざまなサービスを提供しています。たとえば、ニュースの配信、決済、デリバリーなど、日常生活に必要な幅広いサービスを利用可能です。

ディズニーランドの事例

多くの人から愛されるテーマパークのディズニーランドでは、ユーザーの体験を重視したサービスをさまざまな部分に取り入れています。たとえば、パーク全体が螺旋状になるように設計し、来場者が各エリアを行き来しやすいよう工夫しました。また、最新の技術を積極的に取り入れ、ユーザーによりよい体験を提供するために尽力しています。

来場者を主役と捉え、ユーザーが常に最高の体験ができるように徹底している点が大きな特徴です。

クックパッドの事例

クックパッドは、さまざまな料理のレシピを検索できるサービスです。クックパッドのスマートフォンアプリは、約5,100万人の月次利用者数を誇っています。ユーザーが料理のレシピを検索しやすいように配慮している点が成功の理由です。

また、単に料理のレシピを探せるだけでなく、自分で作った料理を投稿する機能もあります。自動で毎日の料理の記録を作成する機能もあるため、献立の作成や食生活の管理に役立てているユーザーも多いようです。

コカ・コーラの事例

コカ・コーラは、自動販売機に接続してドリンクを購入するとスタンプを貯められる「Coke ON」というアプリを提供しています。スタンプを15個集めれば、好きなドリンク1本と無料で交換できる仕組みです。また、各種決済サービスにも対応しています。

アプリでスタンプを貯められたり、それにより無料でドリンクをもらえたりする体験は、ユーザーにとってメリットがあります。ポジティブな購買体験から、企業に対するイメージ向上につなげている事例です。

Oisixの事例

有機野菜や無添加食品などの宅配サービスを提供しているOisixは、常にユーザーのニーズに合わせたサービスを展開しています。作り手のこだわりが詰まった食材やミールキットなどが人気です。ユーザーの視点を考慮して各製品を訴求した結果、製品を必要としている顧客へ着実に情報を届けられるようになりました。それにより、売上単価も向上しています。

まとめ

体験を重視するユーザーが増えているため、ビジネスにおいてはUXデザインが特に大切にされています。UXデザインを意識した結果、ビジネスを成功させた企業は増えています。UXデザインの重要性は、今後さらに増す可能性が高いでしょう。

SHIROでは、ビジネスにおける成果に直結する高品質のUX設計やデザインを一般的な価格帯で提供可能です。受賞歴のあるデザイナーや経営コンサルタントを経験したサービスデザイナーなども在籍しています。最適なUXデザインによりビジネスを成功させるため、ぜひご相談ください。

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KOJI MINOHARA

CEO / Shiro Inc.

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